グループホーム運営体験談
障がい者グループホーム開業者の体験談を参考までに掲載しました。
なお、この体験談は、「障害者総合支援法に係るグループホーム開設に関するQ&A(平成28年11月)愛知県より一部抜粋」したもので内容等は当事務所とは関係ありません。
体験談1
障害種別等 |
知的障害区分4~6 |
定員等 |
各ホーム3名~4名 男性のホーム4か所(新築3件、借家2階建て1件)女性のホーム2か所(新築平屋)
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運営体験談 |
1 ホームの説明 ・当法人は複数のホームを運営しています。 ・あるホームについては、当法人の生活介護事業所を利用している方々で、「ホーム」で生活していきたいと思っている人たちの中から、障害の程度が重い人たち、家族構成で片親の方、養護者の年齢が高い方等を考慮し、養護者の方々と話し合い、利用者が決まりました。 ・在宅のまま養護者が介護をするのが難しい方、突然母親が大病にかかってしまった方等の入居を優先しました。 ・同性且つできるだけ少人数で生活していくホーム作りをしました。また相性や利用者の特性を十分配慮した間取りの工夫をしました。 ・グループホームは支援者の中で中心となる方が重要で、正規職員を中心に位置付け、安易なスタッフのローテーションで支援体制を崩さないようにしています。
2 苦労した体験 ①ホームでの生活がスタートした直後、利用者によっては不眠やストレスを抱えてしまった方がいたこと ②利用者が、ベランダから前の家の方が通ると大きな声で叫んでしまうことが続き、近隣の方から大変怖いという苦情を受けたこと。また利用者のパニック状態が続いたこと
3 解決・収束 ①慣れるまでその人に合った泊り方をするようにしました。ホーム入居前の家庭で家族との生活からいきなりホームの生活に移行することは利用者にはとてもストレスになることを十分理解したうえで、家族との協力で土・日は家に帰るということも重要だと思います。 ②近隣の方々の利用者に対する不安に関しては、ホームで数回にわたり、話し合いを行いました。近隣の方の理解を得ることに苦労しましたが、世話人スタッフがこのような環境の中でも、頑張って笑顔で挨拶し続け、立ち話ができるまでにしてくれました。また近隣の方たちは、障害を持っている人たちが、どのような生活をしているのか全くわからないところから来る不安が苦情となっていくことから、情報を提供する意味で、事業所の取り組みとして、毎月、会報をホームの近隣にポスティングするようにしました。今は本人も落ち着いてきましたし、問題は起こっておりません。本人のパニック状態への対応については、どのような時にそのような行動をとるのか観察しながら、スタッフが寄り添うことを大切にしました。今回のケースでは、本人は以前、母親を亡くして施設に入れられた経験があり、父親と離れた暮らすことに不安があったことが原因だと考えられたため、父親から必ず毎日ホームに電話をかけてもらい、本人が安心して生活できるよう努めました。
4 この体験後こころがけていること ①利用者1人ひとりの状況に合わせて、泊まり方を工夫するようにしています。 ②近隣の方々の理解を得るために、話し合いの機会を持ったり、障害について理解してもらおうと努力しています。また、パニックを起こす利用者については、その原因を早期に究明し、対応できるよう心掛け、近隣の方に安心してもらえるよう努めています。
5 新規開設を希望される方へ ・今回の体験談では、養護者と離れて暮らすことに不安を感じてしまう利用者のことを御紹介しました。障害のある方であっても、養護者からの精神的自立は非常に重要です。精神的自立を促すために、スタッフ間で十分話し合い支援していくことが大切だと思います。
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体験談2
障害種別等 |
知的障害、自閉症スペクトラム、ダウン症候群、区分3~6 |
定員 |
5名(男性5名) |
ホームの特徴 |
新築。法人所有。夜勤対応有。木造2階建て。 |
運営体験談 |
1 ホームの説明 ・区分3の方から区分6の方まで入居されている為、様々な生活スタイルが混在しています。
2 苦労した体験 ・2014年度報酬改定におけるグループホームの夜間支援体制加算の見直しによって、宿直から夜勤に変更しなければ、経営が成り立たなくなり、急遽勤務体制を変えることに苦労しました。 ・また、生活支援員が不足していた為、非常勤職員を募集し、体制を組むことができましたが、非常勤職員が多くなったことにより利用者への支援について引き継ぎを行うのに苦労しました。
3 解決・収束 ・今まで常勤職員が行ってきたことを非常勤職員へ引き継ぐ為に、グループホームの職員数を増やしました。 ・また、非常勤職員向けの研修を開き利用者への支援についての認識を共有しました。
4 この体験後こころがけていること ・法人外の研修等に積極的に参加し、最新の制度の動向に目を向けています。 ・また、グループホームでの支援者養成講座を開き、支援者の確保及びスキルアップと事業所の啓発活動を行っています。
5 新規開設を希望される方へ ・建物等のハード面も大事ですが、ソフト面(入居者への支援)もグループホームを開設するにあたり大切だと思います。
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